手引きのような感覚で、手引き以上のことを。
学生にも好評のイラレ+iPM

ご使用製品:Segment ToolsDBPalette縫い代ツール
ご用途:学生のパターンメーキング実習

2002年よりiPMをパターンメーキングのツールとして教えている、神戸芸術工科大学 ファッションデザイン学科。学科主任であり、iPM導入を決めた野口先生にお話を伺いました。

【野口正孝氏:フランスのGuerre-Lavigne ESMODを卒業後、株式会社三陽商会のデザイン室に勤務。2002年に現職に着任、洋服のパターンメーキングを中心に教えている。】

– 大学の特徴はどんなところですか?
国内で、4年制のファッション学科があるのはここだけです。また、ファッションデザインの学校というとファッション専門の学校が多いですが、この大学はアート・デザイン系の総合大学なので、プロダクトデザインやビジュアルデザインなど様々な学科があります。ファッションだけでなく広い視野で学べることが特徴ですね。

– iPMを導入した理由を教えてください。
はじめは、(iPMの考案者である)パタンナーの玉置さんを通じてiPMのことを知りました。その後、当大学で教えることになったのですが、ここではデザイン業界の基礎ソフトであるIllustratorやPhotoshopなどを、基礎教育としてかなりしっかり教えていたんですね。それで、それを活かせないかと思い、iPMを改めて試してみることにしました。そのときは自分もイラストレータを使うのは初めてだったのですが、非常に使いやすいと思いました。大学でもCADはすでに導入していたのですが、あまり有効活用されていないということもあり、iPMの導入を決めました。

– CADではなく、イラレとiPMを使う理由は何ですか?
イラストレータは、知らない人でも知らないなりに使えますし、詳しい人ならショートカットなど活用してスピードアップできるのが良いですね。特に私のようにデザインをやっている人にとっては、新しくソフトを覚える必要がありません。また、手引き感覚で使いやすいのに、スピードや正確さでは手引き以上のことができます。例えば複数の線を同時に動かすのって、手引きではできないことですよね。
また、CADのために作られたソフトでないからこそ、自由な使い方ができるのも魅力です。私は外注で仕事を受けることもありますが、その時もパターンは100%、iPMで作成しています。

– 学生さんたちのiPMに対する反応はいかがですか?
イラストレーターでのパターンメーキングというのは、始めやすいので学生に好評ですね。イラストレーターの良いところは、絵を描くソフトなので初心者でもすぐ使えるようになることです。CADは覚えるのが大変ですから。
現在は20台ほどのパソコンにiPMがインストールされていて、主にSegmentTools、縫い代ツールを使用しています。また、プロッターもあり、AIPLOTを使用してパターンを出力しています。今後の課題は、学んだことが活かせるよう、企業でもイラストレータを使ったパターンメーキングが普及していくことですね。

イラストレータならではの使いやすさを、教育に役立てている神戸芸術工科大学。iPMを通じて、これからも多くの学生さんに自由な創造を楽しんで頂きたいと思いました。

<神戸芸術工科大学 ファッションデザイン学科>
https://www.kobe-du.ac.jp/about/arts_design/fashion/